2013年7月11日空木岳


やっとそれほど練習に追われない休みが取れた。
天気もよさそうだ。
甲斐駒ヶ岳、仙丈岳に行こうと思ったらバス便の接続が非常に悪い。
それでは蓼科山にしよう。
ところがこちらもバス便がない。
どちらも7月13日からは便がよくなる。
高山は7月13日から登るものらしい。

空木岳は実は非常に交通の便がいい。
駒ヶ根駅からバスが30分に1本出ている。
ロープウェイを使えば、登るのに1日かかるところを省略し、いきなり縦走に入れる。

前日の夜移動し、駒ヶ根駅近くのホテルに泊まった。
5時起床、6時半出発。
まずコンビニに行き、水食料を調達。
バスはこの時期7時が始発。
13日からは6時(5時だったか)始発になる。
8時過ぎのロープウェイ臨時便で千畳敷駅には8時15分頃到着。
雲の中で何も見えない。
寒い!
雨具上下を着こむ。




一昨年はここから木曽駒ヶ岳に登ったが、今回は左に行く。
いきなり大雪渓!
この雪渓の急斜面を登るのか。
みんなアイゼンをつけずに登っているが、もし転んだら止まらないかも知れない。
念のためアイゼンを装着。

どこまでも落ちていけそうな雪渓、その先にロープウェイ。










青空が見えてきた。
宝剣岳がうっすらと見える。





ショウジョウバカマ





ロープウェイ駅と甲斐駒ヶ岳。





雪渓の脇を登る。





稜線の手前で雪渓をトラバース。



極楽平まで登れば、お花畑の中、天国のような登山。
しかし西からの強風が吹き続け、そこは同時に地獄でもある。

イワツメクサ





コマウスユキソウ



やがて雲は取れ、素晴らしい眺めを堪能しながらの登山となった。
しかし相変わらず風は強く、岩場のアップダウンはかなりきつい。

御嶽山が見えた!





ヨツバシオガマ





しらび平を見下ろす。





イワツメクサとヤマハハコ





タカネツメクサ





コイワカガミ





ミヤマダイコンソウ、ヨツバシオガマと三ノ沢岳。





これから行く道。この日は結局空木岳は一度も雲から顔を出さなかった。





アカモノ





イワウメ





ミヤマダイコンソウ





ゴゼンタチバナ





土から生えるキノコ。





ミネザクラ




バイカオウレン





キバナノコマノツメ





マイヅルソウ




来た道を振り返る。
三ノ沢岳と宝剣岳方面。





檜尾岳山頂から、檜尾避難小屋とナナカマド。



来た道を振り返る。
宝剣岳と中岳。
木曽駒ヶ岳はまだ見えない。
あの尖った宝剣岳の手前から歩いてきた。
そして先は長い。





宝剣岳、中岳と来た道を望遠で撮影。





檜尾岳山頂に雲が迫る。





チョウノスケソウ(C)





イワベンケイ





来た道を振り返る。




三ノ沢岳と木曽駒ヶ岳、宝剣岳。
ようやく木曽駒ヶ岳が見えてきた。











ハクサンイチゲ





ナナカマド



来た道を振り返る。
絶えず吹き続ける強烈な西風により、西側の斜面に木は生えない。
道は基本的に稜線のやや西側を通る。
ここは西風で寒いが、木がないのでスムーズに歩ける。
時々東側を通るが、風がなくなり急に暑くなる。
そして木が邪魔で歩きにくい。





あの岩が熊沢岳か?あそこで休憩しよう。





コバイケイソウ





イワヒゲ




来た道を振り返る。
檜尾岳と檜尾避難小屋が見える。





アオノツガザクラ





ハクサンシャクナゲ(C)



所々目立つところに大き目の糞があった。
小屋で話していた登山者によると猿らしい。
確かに熊ほどの大きさではない。

熊がいた。
こちらに気づき、目の前の崖を猛スピードで駆け下っていった。
あのスピードで追いかけられたら間違いなく追いつかれる。
熊に会った時は背中を向けないようにしたい。
正面を向いたまま、ゆっくりと下がる。
最近見たテレビでは、傘が効果的だそうだ。

東川岳は素晴らしい眺めらしいが、再び雲の中に入りほとんど何も見えなかった。
東川岳からの下りはかなり急で、砂で滑りやすく、左側は切れ落ち、注意が必要だ。

木曽殿山荘は検索で酷評しているページが上位に出てきて心配になるが、空木岳に登るのならここに泊まるしかない。
覚悟して行ったが、実際には新しく清潔な小屋でご主人も親切、なかなかの小屋だった。
ただし大部屋一部屋のみで、土日は布団一つに二人という状況になる。
できるだけ平日に来たい。
水場は登山道を8分下ったところにある。
手が痛いぐらい冷たく、美味しい水だ。
空のペットボトルをリュックに入れて汲みに行った。
途中のお花畑が素晴らしい。

ミヤマシシウド





カラマツソウ





ハクサンンチドリ





シナノキンバイ





イブキトラノオ





ハイマツ(C)




花ではなく、新芽を入れる袋。
寒さ対策か?





タカネグンナイフウロ





ミヤマカラマツ(C)




木曽義仲の力水。
ちなみに小屋のご主人によると、木曽殿山荘の木曽殿とは木曽義仲のことを指すそうだ。





タチカメバソウ(C)





水を汲み、お花畑の中を歩いて小屋に戻る。



小屋ではペットボトルの水300円、スポーツドリンク400円などを販売している。
トイレは外にある。
夜トイレに行ったら凍え死にそうな寒さだ。
小屋ではストーブを焚いていた。

高山病の症状で頭が痛くなり、細かく呼吸して酸素をなるべくたくさん取り込もうとしたら、逆に症状が悪くなった。
むしろ呼吸を意識せず、リラックスしてあくびが出るような状態にすると徐々によくなった。
深呼吸もいいが、力まず、なるべくリラックスするようにした方がいい。

携帯電話はドコモのみ通じる。
山ではドコモのみ通じるエリアが多く、安全のために、登山を趣味にする人はなるべくドコモを持っておいた方がいい。

(C)=C氏の協力により名前が分かった花。

続く。

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