2014年7月23日塩見岳


7月22日
新幹線で豊橋まで移動し、豊橋からワイドビュー伊那路で伊那大島へ。
伊那大島駅到着は21時54分。
何とワイドビュー伊那路の指定席は最初から最後まで貸切だった。
この列車大丈夫か?
明るいうちに移動した方が楽しかっただろうが、豊橋から伊那大島までは各駅停車で4時間!
これは耐え難い。
特急列車は朝晩の一日2本しかない。
仕方なくこの列車に乗った。

伊那大島駅はコインロッカーも何もない。
駅近くのホテルに泊まり、荷物を預かってもらった。

7月23日
伊那大島駅前6時45分発のバスで鳥倉登山口へ。
夏の40日間のみ運行される。
延々と林道を上り、鳥倉登山口の標高は1790m。
バスでは奈良のおばさんたちが賑やかだった。

山と高原地図によると、三伏峠へはここから2時間50分。
標高は2580mで、日本でいちばん高いところにある峠だそうだ。
ここには三伏峠小屋が建っている。
途中の登山道では、まるで妖精のような小さく可憐は花々が目を楽しませてくれた。

ウスユキソウ











ゴゼンタチバナ























ミツバオウレン



少し登ると三伏山。
運よく、中央アルプス、北アルプスまで見渡すことができた。
宝剣岳や槍ヶ岳を認識できた。
仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、これから登る塩見岳など360度の絶景が広がっていた。


左の本谷山経由で、右の塩見岳に登る。





ナナカマド





シナノキンバイ





ハクサンチドリ





尖っているのが宝剣岳、その右に木曽駒ヶ岳。





槍穂高連峰。





中央アルプス。





コミヤマカタバミ





左が仙丈ヶ岳、右に甲斐駒ヶ岳。





甲斐駒ヶ岳





コケモモ



このコースはアップダウンが多い。
三伏山から一旦下り、登り返して本谷山。
そこから再び下り、登り返して塩見小屋。
本谷山からの眺めも素晴らしい。
南アルプスは森林限界が高いため、同じ標高でも北アルプスに比べると樹林歩きが多くなる。

塩見小屋に着いたのは14時。
所要時間5時間15分。
早すぎる。
もう1時間ぐらいゆっくり歩かないと疲れてしまう。
特に2500mを超えると、ゆっくり登っていても心臓の音が聴こえる。
こういう時はさらにスピードを落とし、時折立ち止まらないと。
ただ、早くついたおかげでその日のうちに塩見岳を往復することができた。
塩見小屋から先は高山植物の宝庫だ。
まるで天国のようだが、ここは同時に地獄でもある。
岩場は完全なロッククライミング。
砂利が多く、落石にも注意が必要だ。
上に人がいる時は自分が落石に当たらないように注意し、下に人がいる時は下の人に落石を落とさないように注意する。
山頂に立つと目の前に富士山!
ここに立って初めて見ることができる。
何という演出!
ぞくっとした。

塩見岳と塩見小屋。





ミヤマキンバイ





見上げる。





ハクサンイチゲ





イワベンケイ





イワツメクサ





タカネツメクサ





シコタンソウ





イワオウギ





クモマナズナ





ツガザクラ





イワヒゲ





ミヤマオダマキ





イワベンケイ





タカネツメクサ





ミヤマミミナグサ





ハクサンイチゲなどの花々。





ミヤマキンバイとタカネツメクサ。




左から仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳。
手前には仙丈ヶ岳へと続く長大な仙塩尾根。





ミヤマキンバイと荒川三山。





塩見岳山頂から富士山の眺め。





塩見岳西峰から富士山と東峰方面の眺め。





雲に浮かぶ富士。





塩見岳西峰から東峰と荒川三山方面の眺め。





イワベンケイ





荒川三山



小屋に着いたら頭が痛い。
やはり負荷をかけすぎだ。
奈良のおばさんたちは相変わらず元気だ。
遅いのだろうが、夕食にはきちんと間に合っている。
ちなみに夕食は4時30分と5時10分。
60代ぐらいで、そのうちの一人はどう少なく見ても20kgは脂肪の重りを背負っている。
よくこれでアルプスに登れるなと思う。
要するに、アルプスに登れるかどうかは、その人の意欲次第ではないだろうか。
翌日出会った75歳の男性は、縦走の大きなリュックを背負って下りはトレイルランニングしていた。

塩見小屋は山小屋らしい小屋だ。
蛇口はない。
飲み水は毎日水場まで降りて汲んできているそうだ。
500ml100円。
どうしても顔を洗いたい時はこの飲み水で洗う。
ふくだけコットンなどあると便利だ。
トイレは外。
専用の袋をもらい、そこに用を足し、紐で縛ってトイレ横の容器に入れる。
ただし男子小用は別にある。
紙もないので、ティッシュペーパーを持ってきていない人は悲劇だ。
多分買えると思うが。
入口の扉は直して欲しい。
スムーズに開かないため、夜中にすごい音がする。
寝ている間に全部で7回ぐらい聴いたと思う。

この日は運よく雲海の先に美しい夕焼けを見ることが出来た。

夕日に輝く塩見岳。





暮れなずむ荒川三山。





雲海と日没。



19就寝、4時起床。
熟睡できたわけではないが、9時間も横になっていると頭痛も治まり、疲れも大分取れた。
ただし、標高が高いので寝ていてもまるでジョギングしているかのように心拍数が高く気持ち悪い。




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