2014年12月30日北横岳


標高2480m

先日の普賢岳があまりにも素晴らしかったので、初歩の雪山に行ってみることにした。
昨日の時点では八ヶ岳の天気予報は晴れだったが、朝起きて見てみると曇りになっていた。
雲の中だと嫌だなとは思ったが、せっかく昨晩のうちに準備をし、気合を入れて早起きしたのに、もう一度寝る気にもならない。
出発することにした。
しかし結局嫌な予感は的中、山はずっと雲の中だった。
朝の時点で中止すべきだったか。
それとも他の選択肢も用意しておくべきだったか。
そもそもこの季節の長野県の山では好天の方が珍しい。

山梨あたりは深い霧の中だった。
霧が晴れると今度は雪。
茅野は雪で真っ白だった。
茅野駅の標高は790m。
寒いわけだ。
霧と雪で電車が遅れ、バスの乗り継ぎはぎりぎりになった。

北八ヶ岳ロープウェイで山頂駅へ。
全ては雪に覆われ凍り付いている。
雨具のズボンの上にロングスパッツは予め装着しておいた。
ここでアイゼンを装着。
バラクラバの上に冬用の帽子、その上にフード。
雪がちらついている。




樹林帯は風がなく、登りは暑いぐらいだが、木がなくなると強風が吹き付ける。
氷の粒が顔に当たって痛い。
バラクラバを持ってきてよかった。
しかしバラクラバの上にサングラスをすると、サングラスが曇ってしまう。
できればゴーグルがあった方がいい。



















北横岳ヒュッテは予約制の山小屋。



雪はパウダー状で心地よいが、傾斜がきつくなるとアイゼンが効かなくなる。
キックステップで平らな足場を作りながら登らないといけない。
6本爪でも大丈夫と書いてあったが、できれば12本が欲しいと思った。
ストックもあった方がいい。











よく見ると羊のような。



竹竿による目印やトレースを頼りに進むが、トレースは風の強い場所ではすぐに消えてなくなってしまう。
そこに目印がないとお手上げになる。

北横岳山頂は南峰も北峰も視界がなく、吹き飛ばされそうなぐらいの強風が吹き付け、とても長くはいられなかった。
写真を撮ってさっさと下山開始。















北横岳ヒュッテから七ツ池に下ってみたが、途中でトレースが消えた。
ズボッと腰まで雪に埋もれ、脱出するのに苦労する状況で、そこで引き返した。
雪山でラッセルしながらルートファインディングする人はすごいなと思う。
私はとてもやる気にならない。







何か動物のような。





犬?ペンギン?像?















<ホワイトアウト>
一面真っ白で方向が全く分からない。
強風で雪が舞うと何も見えなくなる。
これで目印がなく、トレースが消えたら道に迷ってしまう。
GPSで大体の位置は分かるが、細かいルートは分からない。

<まつ毛>
まつ毛が凍り、視界の邪魔をした。

<写真>
人がいなければ白黒写真のようだ。
展望がなかったのが残念。
スノーモンスターは初体験。

<パウダースノー>
雪はさらさらで、服についても全く溶けない。
パウダースノーを楽しむことはできた。

<電池>
寒いところでは電池がすぐになくなるということは知っていたので、今回は合計3本持って行った。
最初の電池は、「電池がなくなりました。」という表示で交換。
帰宅後カメラに入れると、何と63%残っていた。
次に入れた電池は、すぐに電池マーク点滅で撮影できなくなり交換。
こちらは97%残っていた。
ポケットで温めればまた使えたかもしれない。

<水>
ペットボトルの水は予想通り凍った。
フローズンアクエリアスもなかなか美味しい。
本来なら保温ボトルを持っていくべきだ。

<おにぎり>
予想通り、行動中は何も食べなかった。
ようやく帰りの茅野駅16時20分発あずさでおにぎりを食べた。
おにぎりは凍るから持っていかないという人もいることは知っていたが、やっぱりパンよりおにぎりが食べたい。
幸い凍ってはいなかった。

<バス>
雪かきはしてあるのだが、乗用車の通る幅はあってもバスが通る幅がない。
バスは時々雪に乗り上げながら走っていた。

<夕景>
南アルプスは雲の中だったが、鳳凰三山はオベリスクまでくっきりと見えた。
富士山の夕景も美しかった。

<人身事故>
かえりの「あずさ」は人身事故のため、高尾と八王子で合計1時間15分止まっていた。
せっかくなので「雪山登山」という本を熟読した。

<結論>
本格的な雪山ではなく、雪山もどきぐらいにしておこうと思った。
つまり、12本爪アイゼン、ピッケルなどは買わない。
冬は6本爪アイゼンで対応できる範囲の低山ハイキングに留めておこう。




inserted by FC2 system