2016年5月4日高千穂峰


標高1574m

山と渓谷社「鹿児島県の山」を参考に歩いた。
2012年8月1日初版第2刷発行とあるが、その後の火山活動の影響で情報が古くなっている。
霧島神宮駅から高千穂河原までバスで40分とあるが、このバスは現在は運行していない。
いさわきホテルまで行って、そこでバスを乗り換えなければならない。
しかもそもそもこのルートは遠回りの上に、えびの高原経由だとえらく時間がかかる。
料金も高くなるので、タクシーに乗るのも一つの手だ。
ほとんどの人は車で来ている。
この本は中岳を紹介しているが、現在は途中までしか行けない。

高千穂河原の標高は980m。
予想通り寒い。
ソフトシェルの上に雨具を着込む。
雲一つない晴天で、標高が高いため空気が澄んでいる。




新緑やツツジが何とも美しい。
ところがとんでもなく風が強い。
吹き飛ばされそうになるほどで、しゃがみ込む登山者もいた。
ひも付きの帽子が飛ばされそうになったのは初めてだ。
顔に砂がバチバチと音を立てて当たった。
晴天ということで安心してしまっていたが、風の強さについても調べておくべきだった。

御鉢まではザレ場の急登が続く。
一歩踏み出すたびにずるずると足場が崩れていく厄介な道だ。
それに猛烈な風が加わり、初心者でも登れる山だと甘く見ているとえらいことになる。
晴れているのにかなり寒い。
持ってきたフリースと雨具のズボンを着ようか迷ったほどだ。
子供連れが多かったが、他の山にした方がいいと思う。




撮った写真を見てみたら、風が全く表現されていない。
撮影困難な個所も多かったのだが。

御鉢は巨大な火口で、自然の力を見せつけられる。
そこから馬ノ背と呼ばれる火口縁を歩く。
ここにはツツジの一種、ミヤマキリシマが群生している。
見頃には少し早く、一部が咲き始めたぐらいだ。
ミヤマキリシマは背丈も葉も花も小さい。
火口に他の植物はなく、よくこんなところに生えているなとその生命力の強さに驚かされる。
左手には常に新燃岳、韓国岳などの山々が見えている。






馬ノ背にはミヤマキリシマが群生している。右が御鉢、遠方に山頂。





ミヤマキリシマ















強風を避け、山頂の東側で昼食。

山頂から東側の眺め。





高千穂峰山頂





左に御鉢、右遠方に新燃岳、韓国岳などの山々。















11時55分に高千穂河原に戻ってきた。
所要時間2時間55分。

13時29分のバスまで時間があるので、中岳方面を散策。
登ったばかりの高千穂峰の眺めが素晴らしい。
こちらは丁度ミヤマキリシマが見頃で楽しめた。
今日は朝からやや霞んでいたが、桜島がかすかに見えた。

中岳





ミヤマキリシマと高千穂峰





御鉢と高千穂峰





拡大すると登山道が見える。





ミヤマキリシマ



いわさきホテルでバスを乗り換えた。
阪本竜馬が浸かったという由緒ある温泉だ。
韓国岳の時にも経由したが、この辺りはあちこちから蒸気が噴き出している。

霧島神宮駅から鹿児島中央駅までは、海の向こうに桜島を眺めながら走る区間がいい。
ただし特急きりしまは揺れすぎる。
最近広島では新型車両が揺れが少なく非常に快適だ。
しかもガタンゴトンという音がしない区間が結構ある。
それに比べると遅れている感じがする。

鹿児島中央駅から新幹線で小倉へ。
明日別府まで一気に行こうかとも思ったが、ちょっと怖いので今日のうちに小倉に入ることにした。
新幹線は新大阪まで行くみずほが2時間に1本しかない。
今その車内でこれを書いているが、熊本駅前後は徐行運転。
青いビニールシートを被せた屋根が痛々しい。

<トレイルランナー>
何度もすれ違うトレイルランナーに「何往復ですか?」と聞いたら、「3往復です!」だって。

<スパッツ>
これだけザレていると、やはりスパッツをしていた方が砂が靴に入らなくて便利だ。
普段面倒なのでしていないのだけど。


inserted by FC2 system