2016年5月8日大平山・内山


標高
大平山 810m
内山 1275.4m

山と渓谷社「大分県の山」、山と高原地図「由布・鶴見岳」を参考に歩いた。

6時30分自衛隊前出発、12時45分別府ロープウェイ別府高原駅到着。
所要時間6時間15分。

前日になって急に午後から雨という予報になり早朝に出発することにしたが、そのおかげで早朝の眺めを楽しめたし、時間に余裕もできた。

陸上自衛隊別府駐屯地の南側の道を上って行くと、やがて未舗装路になる。
しばらく行くと堰堤の先で登山道が分かれるのだが、これを見落としてしまった。
小さな標識はあったのだが、道が見当たらなかったので通り過ぎてしまったのだ。
引き返してよく見ると、細い道が笹に覆われている。
スマートフォン用アプリの山と高原地図は、地図を拡大しきれない。
こういう時はジオグラフィカを併用するといい。

正面に鶴見岳



少し行くと草原に出る。
大平山はどこまでも草原が続く眺めのいい山だ。
踵がつかないほどの急登が続くが、あまりに気持ちよくてそれを忘れてしまう。

湯の街、別府。

















別府タワーとグローバルタワー





右に高崎山



大平山山頂が草原の終点。
そこからは森の中を歩く。
ここから内山までの道が厄介だった。
ロープを使っての滑りやすい急坂や両手両足でのロッククライミングのような登りが続く。

チゴユリのつぼみ





コツクバネウツギ





ヤマボウシ?





アオダモ





どこが道?





キランソウ





ヒガラ





鶴見岳と高崎山





高崎山





何の骨?





アオダモと鶴見岳





ミツバツツジと鶴見岳



今回最大の目的は5月上旬に満開になるというツクシシャクナゲ。
森の中で見るその巨木の群落はぞくっとするほどの妖しい魅力を放っていた。
登山道はツツジ、スミレなどの花々に覆われ、まるで天国にいるかのようだった。
左手を見るとそそり立つ鶴見岳が圧倒的な迫力で迫ってくる。






お花畑を行く。





ギンラン





ツクシシャクナゲ





ミツバツツジ





ツルキンバイ





ウリハダカエデ





根曲りするほどの標高ではないと思うが。



しかし道は極めて厄介。
地面が割れていたり、裏返っていたり、崩落していたり。
度々道を見失い、見つけるのに時間を要した。
どうやらこれは地震の影響のようだ。

内山山頂からは由布岳、鶴見岳、別府湾などの大展望を楽しめた。

鶴見岳と高崎山。











由布岳





別府市街と高崎山。





エヒメアヤメ











アオイスミレ



船底という鞍部に下ると、山岳会と警察の合同チーム十数人が休憩していた。
鶴見岳まで縦走しようと思っていたが、崩れかかっていて危ないからやめた方がいいと言う。
そこで、そこからロープウェイ駅まで下ることにした。

テープを頼りに下っていたが、どこが道か判然としなくなり、探しているところに先ほどのチームのうち3人が下ってきたので、ご一緒させて頂くことになった。
山岳会のベテラン、ベテラン警察官、若手警察官という風に見えた。
山岳会のベテランを先頭にそのままどんどん下って行ったが、テープはなく、道を外れたようだ。
滑りやすいところで若手がずるずると滑っていった。
山に慣れていないようだ。
ロープでも危なっかしく、「ロープはあくまでも補助だよ!」と先輩の指導を受けていた。
山は歩き方ひとつとっても経験が重要だ。




林道に出たところで別れたが、ここから先がとんでもないことになっていた。
林道が巨石に埋め尽くされている。
大崩落で道が完全に埋まっている個所では体に緊張感が走った。
左は谷底。
この瓦礫の山を乗り越えている時に崩落したら、一緒に谷底に落ちる。
幸い無事に通過できたが、鶴見岳への縦走路が危ないといっても、ここよりは大分ましだったのではないかと思ったりした。
余震が治まり登山道の状況の調査を始めたところだと言っていたが、この林道の状況はまだ誰も把握していなかったのだ。
別府はそれほど被害がないと別府の人も言っているぐらいだから大丈夫だろうと思っていたが、もっと調べるべきだった。
地震のエネルギーの凄まじさを体感した。


















通らないと帰れない。





ベニドウダンに似てるけど、葉にギザギザがないし。





別府市街と高崎山。





ビニールシートで屋根を覆った家。





ヤマフジ





エンゴサク



ロープウェイ駅に到着。
せっかくなのでロープウェイで鶴見岳山頂に行ってきたが、登山の後のロープウェイはつまらないことこの上ない。
体で実感できるものの量が決定的に違う。
一歩一歩登っているうちに自然と自分が一体になるような感覚。
一歩歩くごとに変化する眺め。
歩くことによってのみ実感できる自然の大きさ。
ロープウェイで上って景色を見ても、登山者が感じている感動や強い喜びはほとんど分からないだろう。

バスで別府駅へ。
ホテルで荷物を受け取り、小倉経由で広島の自宅に帰宅。
夜少し練習できた。


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